暑さにまけぬ花、木槿 (むくげ)

木槿 (むくげ)は、アオイ科フヨウ属の落葉樹です。
この夏の暑さの中でけなげに咲いている姿を見るとさわやかな気持ちになります。
白い花びらの真ん中に紅がさしたようで美しいですね。


この木槿という名は中国からきたようです。むくげという音はあまり聞こえのいいものではありませんね。
花のせいではないのですが、名前というのはけっこう決定的な印象をもつので、すごく気の毒な感じがします。(苦笑)

木槿は俳句では秋の季語としてうたわれています。
朝顔にうすきゆかりの木槿かな 与謝蕪村
寝る外に分別はなし花木槿   小林一茶
杉垣に結いこまれたる木槿かな 正岡子規
木槿咲く塀や昔の武家屋敷   正岡子規

いずれも身近な花としてうたわれていますね。
身近すぎて少しぞんざいな感じさえします。
特に2番目の小林一茶の句はどういう意味なのでしょう。寝る外に分別はなしとは、、。
自分なりに思ったのは、暑くて寝ていたら庭に木槿の花が咲いているのが見えたとか、、読解力がなくてすみません。なんだか色気もなにもないですね。(笑)

ところでもうひとつ似ている花のことを、ハイビスカスも同じアオイ科フヨウ属の仲間です。こちらは南国の花という感じです。


ハイビスカスは以前ベランダで育てたことがありました。木槿もそうですが、花は一日で散り、次から次へと蕾から花が咲いていきます。
散り際がまた颯爽としていて傘をつぼめたように落ちます。
立つ鳥あとを濁さずの如く、散った後すごく手入れが楽です。潔いですね。(笑)

ハイビスカスと木槿、名前の印象からかまったく別物という気がしますが、やっぱり日本には木槿の方がぴったりきます。
この暑さですごく滅入っている中、生垣に木槿の白地に紅をさしたような花を見ると、少し元気がでました。

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