「二十四節気」と冬の花

最近読んだ本で「二十四節気」について知りました。
四季は、春、夏、秋、冬ですが、「二十四節気」はそれをさらに6つに分けたもので、1年を 24等分 し漢字2文字で表しています。

そもそも、もとをたどれば「暦」です。
今、世界で共通している日付は「太陽暦」からきていることは周知のとおりですが、明治の前までは月の満ち欠けを基本とした「旧暦」が使われていました。
もともと日本の暦は中国から奈良時代に伝わったとされていて、1年を24等分した「二十四節気」も同様に中国から伝わったものです。

「二十四節気」の中には春分、秋分、夏至、冬至など今もよく使われる言葉もありますが、聞きなれない言葉もあります。
夏至、冬至からもわかるように「二十四節気」は太陽の動きをもとにしているので、現在の「太陽暦」でもそのまま引き継がれています。
下記に記します。

  
「立春」「雨水」「啓蟄」
「春分」「清明」「穀雨」
  
「立夏」「小満」「芒種」
「夏至」「小暑」「大暑」
  
「立秋」「処暑」「白露」
「秋分」「寒露」「霜降」
  
「立冬」「小雪」「大雪」
「冬至」「小寒」「大寒」 
   
こうしてみると、何だかそれぞれがすごく趣のある言葉ですね。
そういえば、以前トイレのカレンダーに書いてあったな、などと不届きなことを思った自分が恥ずかしいです。
先人は、自然の営みを何とか時間の観点から見ようと一生懸命観察してきたことがわかります。

そして、現在はというと「二十四節気」でいうところの「冬至」(12/22~1/5日頃)に当たります。
今まで「冬至」というと、正午の太陽が1年で1番低く、1番昼が短い日だということしか頭にありませんでした。
もちろん、今では科学的に今年の冬至はいつだということを知ることができますが、昔の人はそうはいかないので、日が短くなるところを大まかに「冬至」と言ったのでしょう。
いずれにしても「二十四節気」の奥深さを感じます。

実は「二十四節気」をさらに細かくした「七十二候」もあり、より植物との関連性が深くなります。
まあ、「七十二候」についてはまた折を見て書きたいと思います。
因みに気候は「二十四節」「七十二」のそれぞれ末尾の漢字から取ったものです。
ああ、なるほどですね。

さて、冬の時期は花も少なくて少し寂しいですが、その中でも明るく咲いている花があります。
そう、「山茶花」 (さざんか)です。
椿と似ていますが、山茶花との大きな違いは花の咲く時期とその散り方です。
椿はぼとっと花ごと落ちるのに対して、山茶花は花びらが散ります。

山茶花 (さざんか)

この時期、旺盛に咲いている山茶花に元気づけられます。

そして、花ではありませんが、冬は「南天」「千両」「万両」と赤い実に目が行ってしまいます。

南天の赤い実

「南天」(なんてん) は難転、難を転ずる 意味もあって縁起がよいとされています。
「千両」「万両」もお金がたまりそうな名前ですね。

これらの赤い実を見ると、何だかお正月が近くなってきたなぁと感じます。
気ぜわしい年末ですが、時には「二十四節気」で季節を考えるのもいいものです。

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