晩秋に思う。

秋も終わりに近づいてきました。 晩秋の夕暮れ近く 人も少なくなった公園、紅葉した木の下、テーブルとベンチに枯葉が落ちる。 さっきまであたりを暖かく染めていた残照が、徐々にその力を弱めていく。 サイモンとガーファンクル の 「旧友」 という曲を思い出しました。 英語で 「Old friends」 年老いた老人が二人、 ブックエンド のように公園のベンチに座っている。 捨てられた新聞紙が芝生の上で風に舞い、彼らの革靴のつま先に絡みつく、、、。 この曲をはじめて聞いたのは中学生のころでした。 もの寂しいメロディーで、ブックエンドのように座っている二人の老人という表現がすごく印象に残りました。 サイモンとガーファンクル 内気な、ちょっと今でいうオタクっぽい青年だった彼ら (すみません) ビートルズやローリングストーンズとは対極にあり、ボブ・ディランのシュールさは無く、もっと静かなそれでいて深い。 「The sound of silence」彼らの代表曲のように。 彼らの曲を聞いて、遠い自由な国アメリカを思い浮かべました。 彼らを一躍有名にしたのは映画 「卒業」 です。 結婚式での略奪シーンは有名で「エレーン」「ベーン」と叫び合うところ、ダスティン・ホフマンのくしゃくしゃの顔とキャサリン・ロスのアップが思い出されます。 確か当時のCMでも流れてました。まぁ、二人とも若かった。 でも、実際のところ映画自体はよくわからず、何でエレンはあんなベンなんて男を選ぶんだろうと思って見てました。(笑) それでも、映画の中に流れていた 「ミセスロビンソン」 や 「スカボローフェア」 が気になり、サイモンとガーファンクルの2枚組のLPレコードを買ってしまいました。(レコードです。時代が偲ばれます。(笑) とにかくも、ポール・サイモンの歌詞はどれも詩的で素晴らしいです。 歌の中にストーリーがあり、まるで小説のようです。 特に「ボクサー」なんて歌詞をみているだけで泣いてしまったり、孤独をテーマにした曲も多く、すごく身につまされたりしました。 「旧友/Old friends」に話を戻します。 1970年代、この歌をポール・サイモンが書いた当時、70代はかなり人生の終焉に近くなったというイメ...