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103歳になってわかったこと

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平昌オリンピックが終わって少しぼーっとしてしまいました。 そんな方もたくさんいるのではと思います。(笑) この話題については次回触れることとしますね。 さて、宿題の一つ 「103歳になってわかったこと」 篠田桃紅著の感想を書きます。 篠田桃紅氏は墨で描く美術家として知られていますが、残念ながらわたしは彼女の作品をまだ見たことがありません。 彼女を知ったのは図書館で見た雑誌、 ハルメク の中のエッセイでした。 先ず103歳という年齢に驚き、次に淡々とした文章に清々しいものを感じました。 なんて潔い方なんだろう、まったくぶれていないその生き方にすごく興味をもったのです。 実は今回「103歳になってわかったこと」を読む前に、先に書いた五木寛之氏の「孤独のすすめ」を読みました。 五木寛之氏の85歳もまあ元気だなと思いましたが、篠田桃紅氏の103歳という年齢には正直すごすぎるという言葉しかありませんでした。 本人もまた自身の年齢について 「百歳はこの世の治外法権」 と明言しているので笑ってしまいます。 珠玉の言葉がたくさん出てきます。以下は一部です。 生まれて死ぬことは、考えても始まらない。 自らに由れば、人生は最後まで自分のものにできる。 自らの足で立っている人は、過度な依存はしない。 自分という存在は、どこまでも天地にただ一人 老いたら老いたで、まだなにができるかを考える。 夢中になるものが見つかれば、人は生きていて救われる。 真実は見えたり聞こえたりするものではなく、感じる心にある。 相手に従うのではなく、お互いに違うことを面白がる。 心に染みる言葉ばかりですね。 そして、最終章の 「昔も今も生かされている」 では自身の半生を語っています。 身内の死と戦争体験、自身の肺結核を患ったこと、そして両親の思い出など。 そして、生きていることに感謝と生かされていることに謙虚であることを語っています。 五木寛之氏と篠田桃紅氏、男性と女性の違いもありますが、それぞれの人生観は共通点も多いと思いました。 五木寛之氏の 「孤独のすすめ」 に対して、篠田桃紅氏の本の副題は 「人生は一人でも面白い」 です。 所詮、自分の人生なんだから自分のために楽しまなきゃねというのが結論でしょうか。 お二方とも小説家と...